結論から言えば、オクターブは音部記号と五線上の位置の組み合わせで決まります。音符そのものにオクターブの情報はありません。ト音記号は中央ドより上、ヘ音記号は下を担当し、その範囲を外れる音は加線か8va記号で示されます。
オクターブを決めるのは、音部記号と位置の2つだけ
音符を1つだけ切り離して見ても、どのオクターブかは分かりません。判断に必要な情報は2つです。ひとつは、どの音部記号が付いているか。もうひとつは、その音符が五線のどの線・どの間にあるか。この2つが決まれば、88鍵のうち1つに定まります。 ピアノ譜は通常2段組で書かれます。上段がト音記号で右手、下段がヘ音記号で左手を担当するのが一般的です。ただしこれは慣習であって、絶対の規則ではありません。
まず中央ド(C4)を基準点にする
オクターブの読み取りは、すべて中央ドから始まります。中央ドは2つの音部記号の境目にあり、楽譜と鍵盤をつなぐ基準点です。
- 鍵盤上では——88鍵ピアノの左から4番目のド。多くの場合、メーカー名のロゴのすぐ手前にあります。黒鍵2つのかたまりの左隣の白鍵がドです。
- ト音記号では——五線の下に加線を1本引き、その線の上に乗る音です。
- ヘ音記号では——五線の上に加線を1本引き、その線の上に乗る音です。
- 呼び方は——科学的音名でC4。数字はドから次のドの直前までを1区切りとして数えます。つまりC4の上のラはA4、そのさらに上のドはC5です。
ト音記号のオクターブの読み方
ト音記号は主に中央ドから上を担当します。5本の線と4つの間の音名は次のとおりです。
- 線(下→上)——ミ4、ソ4、シ4、レ5、ファ5。
- 間(下→上)——ファ4、ラ4、ド5、ミ5。
- 五線の一番下の線がミ4なので、それより低いレ4とド4は下の加線の領域に下がります。
- 五線の一番上の線がファ5なので、ソ5からは上の加線の領域です。上加線1本の上がラ5、2本の上がド6になります。
要になるのはド5の位置です。ド5は五線の真ん中、第3間にあります。中央ド(ド4)と取り違えやすい箇所なので、「下加線=ド4、真ん中の間=ド5」と覚えておくとオクターブを外しません。
ヘ音記号のオクターブの読み方
ヘ音記号は中央ドから下を担当します。ト音記号とは音名の並びが違うため、別に覚える必要があります。
- 線(下→上)——ソ2、シ2、レ3、ファ3、ラ3。
- 間(下→上)——ラ2、ド3、ミ3、ソ3。
- 五線の一番上の線がラ3なので、シ3と中央ド(ド4)は上の加線の領域に上がります。
- 五線の一番下の線がソ2なので、ファ2からは下の加線の領域です。下加線1本の下がミ2、2本の下がド2になります。
ヘ音記号の2つの点に挟まれた第4線がファ3です。この記号がヘ音(ファ)記号と呼ばれる理由であり、左手のオクターブを確かめるとき最も速い基準点になります。
8va・8vb・15ma——オクターブを移す記号
加線が4本も5本も積み上がると、読む速度が急激に落ちます。そこで作曲家は音符を読みやすい位置に置き、オクターブだけを記号で移します。
- 8va(五線の上)——書かれた音より1オクターブ高く弾きます。
- 8vbまたは8va bassa(五線の下)——書かれた音より1オクターブ低く弾きます。
- 15ma/15mb——2オクターブ上、または下です。8ではなく15なのは、ドから2オクターブ上のドまで音を数えると15番目になるためです。
- loco——オクターブ移動はここで終わり、書かれたとおりに戻れという指示です。点線が切れる位置も同じ意味を持ちます。
記号を見落とすと、1オクターブまるごとずれたまま弾くことになります。音名は合っているはずなのに響きがおかしいときは、まず8vaの点線を確認してください。
加線を速く数えるコツ
加線を1本ずつ数えていると必ず遅くなります。基準の音をいくつか覚えて、そこから跳ぶほうがはるかに速いです。
- 基準音を決める——ド4(2つの音部記号の境目)、ソ2(ヘ音記号の第1線)、ファ3(ヘ音記号の第4線)、ミ4(ト音記号の第1線)、ファ5(ト音記号の第5線)、ド5(ト音記号の第3間)。
- 加線は3度間隔で数える——線から次の線までは常に3度です。ド4の下加線からもう1本下がればラ3、その下はファ3になります。
- オクターブ関係を図形で捉える——同じ音名で1オクターブ違う2音は、楽譜上でちょうど3.5マス(線と間を合わせて7段)離れています。
- 2段の大譜表をひとつながりで見る——ト音記号とヘ音記号の間に中央ドの線が1本隠れた、11本線の大きな五線だと考えると位置関係が単純になります。
最も確実な方法——押す鍵盤を直接見る
オクターブの判断は結局のところ、「楽譜上の位置」を「鍵盤上の位置」に変換する作業です。GrandScoreはこの変換を画面が肩代わりします。曲を再生すると、今押すべき鍵盤が実際の鍵盤の並びの上にそのまま表示されるので、加線を数えなくてもオクターブが目で見えます。 同時に楽譜も並べて表示されます。「この加線の位置=このオクターブ」という対応を繰り返し目にするうちに、数えずにオクターブを判別できるようになります。電子ピアノをつなげば、違うオクターブを押したときに画面ですぐ確認できます。
楽譜が読めなくても始める方法 →オクターブを数える時間が減るほど、音楽を聴いている時間が増えます。
無料でブラウザで試すよくある質問
楽譜のどのオクターブを弾くか、どうやって判断しますか?
音部記号と五線上の位置の2つで決まります。ト音記号の第1線はミ4、ヘ音記号の第5線はラ3、2つの五線の間の加線1本に乗る音が中央ド(C4)です。
楽譜の中央ドはどこにありますか?
ト音記号では五線の下の加線1本の上、ヘ音記号では五線の上の加線1本の上に置かれます。鍵盤では88鍵の左から4番目のドです。
8vaはどういう意味ですか?
書かれた音より1オクターブ高く弾く指示です。五線の下に付く8vbは1オクターブ低く、15maと15mbは2オクターブ上下を意味します。
オクターブをよく間違えるのはなぜですか?
多くは加線の数え違いか、8va記号の見落としです。基準音を覚えて、そこから3度間隔で数えるようにすると間違いが大きく減ります。
ト音記号とヘ音記号で音名が違うのはなぜですか?
2つの記号が別々の音域を担当しているためです。同じ位置でも担当音域が違うので、それぞれ別に覚える必要があります。
数えずにオクターブを知る方法はありますか?
GrandScoreは押すべき鍵盤を実際の鍵盤の並びの上に表示するので、オクターブが目で見えます。楽譜も並べて表示されるため、続けるうちに数えずに判別できるようになります。